2024年8月13日火曜日

静かなゼミ生が良い

先週、ゼミの課題をすべての学生が提出して前期が終わりました。休みがちだった学生もきちんと提出してくれて、安心しました。

現代は少し厳しく助言するだけでもすぐにパワーハラスメントの概念を持ち出す世の中です。指導する側は常に注意しなければなりません。結局何も指導しない、関与しない教員が一番無難で楽なのですが、それでは仕事をしているとはいえません。たまには厳しく助言することも大切です。

とはいえ、学生の休みが続いてしまうと心配です。特に繊細な静かなゼミ生には厳しいことは言わない方が良いと再認識しました。図々しい学生であれば心配ないのですが、控え目な学生は自分に落ち度があると思ってしまう可能性があります。

筆者は多様な学生たちと関わってきて、毎年最後には静かな学生が好ましいとの結論に行きつきます。愛想が良くて人なつっこい学生は最初よく思えるのですが、そうとばかりいえません。ゼミの学生とは1年半同じ教室で固定した関係が続くので、段々本質がみえてきます。

意見は言えばよいものではありません。欧米では意見を言わないと評価されないといいますが、筆者の考えはまるで違います。極力余計な意見は言わないことが美徳です。そして、『あるヨギの自叙伝』に登場するインドの聖者たちは、一様に無口です。議論して相手を打ち負かすことに喜びを見出すようであれば、まだ修行がまったく足りません。

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