2025年2月15日土曜日

『ベールの彼方の生活』

G.V.オーエン氏の『ベールの彼方の生活2 天界の高地篇』を読み返しています。素晴らしい内容です。基本的な部分では『シルバーバーチの霊訓』と共通していますが、話し手が違うと微妙なニュアンスは異なります。

このなかに魂が向上進化していくと、現実の世界との差が激しくなって苦しくてどうにもならず、ついに限界まできて叫び声をあげると、天界のしかるべき使者が一段上の世界に連れていってくださる、という場面が出てきます。こうして上の界に移動した当初は大変快適な生活を送れるのですが、さらに魂が向上するとその界に所属するのがまたつらくなって限界を迎え、次の上の階層に引き上げられるプロセスを繰り返していきます。

私たちが所属する地上は最低に近い階層ですので、霊的な面を大切に精神の修養を積んでいれば当然苦しくなります。もし楽しいだけの日々を送っているのであれば、それだけ魂の水準が低いことの証左といえます。シルバーバーチ霊は「この薄暗い地上に戻ってくるのは大変なことです」とよく言います。本来の高級な波動を落とす、波長の制御に大変なエネルギーを使います。そして、「地上で暮らす皆さんを心からお気の毒に思う」という趣旨のことも言われます。

現状を正しく認識することは不可欠です。これは現状に文句をいうのとは次元が異なる話です。もしいまの自分に満足するようであれば、そして現在の地上世界に満足するようであれば、もうその人は退化しているのであって自分では気づいていません。自己に満足してお金もある程度あって、何不自由なく生活していても進化はありません。苦しい環境に置かれないと人は磨かれません。そうでないという人は自分の思う道を進むのが良いです。筆者はいつも現在の状況に満足しておらず、苦しい思いの方が圧倒的に多いです。

人生で大切なのは霊的進化を進めることです。それには数百年、数千年の時間が必要です。まだ旅は始まったばかりです。食と性の節制などと小さな世界で完結していては先が見えてしまいます。また、それくらいの修行でやたらに強気になっていては霊界から評価されません。常に謙虚さが必要です。しかし、謙虚さは後天的には獲得できません。生まれながらに持っている資質です。私が自信過剰な人を嫌う理由はそこにあります。

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