つまり、男性にとって本能の制御でいえば食よりも性の節制の方が優先すべき事項であると判断します。
南北先生がいう遊郭の意味が正直なところよくわからないのが本音です。これまでの人生においてそのような場所を想像したことが一度も、一瞬もないためです。ただし、江戸時代ではなく、現代の世の中に沿って解釈すれば、女性がお酒を提供してくれるような場所も含まれます。
しかし、この見方は厳しすぎるかもしれません。どうしても女性に魅力を感じてしまう人にとっては、遊郭的な存在が必要となる場合があります。
人生の勝負といえるのは後半に入ってからです。70代以降になって落ちぶれるか、それとも厳格な生活に基づいて哲学者としての道を歩むかの選択権は本人にあります。最近職場の同僚(文学博士)と文学の話をしていて、松本清張の作品『老春』のあらすじを知りました。
おぞましい世界です。この作品の主人公は欲望のとりこになって堕落する男性と解釈しました。
年をとって高潔に生きられるかどうか。それは若いうちに高潔な生活を目指す心が無いとできません。一方で、『老春』の主人公のような生き方をする男性が日本に多いことは想像に難くありません。「年寄りなのに夜も元気」と威張る人さえ出てきます。
その際に食の節制は基本中の基本です。食の適切な制御さえできない男性が、女性との適切な距離を取れないことは自明の理です。食べ物への執着があるかどうかで、その男性の性への考え方も容易に想像できます。
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