食の禁欲、性の禁欲はともに大事です。どちらがより難しいでしょうか。男性の立場からいえば、一般的に性の禁欲の方が難しいと考えます。
食に関しては時間さえかければ必ず一定の水準にまで行き着きます。つまり、食欲がさほどない状態がいつでも保てるようになります。水野南北先生の教えを10年間継続できれば、もはや食欲はまったくないといえる状態が手に入ります。それでも10年続く人は1000人にひとりも居ません。
最近は食べ物への誘惑は少しも感じません。中食は試してみてすぐに飽きてしまいますし、わざわざ数千円も出してさほど美味しくないものを買おうとは思いません。
しかし、ほとんど断食に近い状態が2日以上続くとうっすらと、時に確かな食への欲求が戻ってきます。食欲は無くならないので何の心配もありません。空腹を感じたら適量食べるのが一番です。それで体重が減らないのであればそれが当人にとっての適量です。
ただし、たんぱく質の摂取が不可欠です。体重によらず、少なくとも1日30g以上は必要です。また、塩の量が足りないとさまざまな問題が起きます。粗食で塩の摂取が減っているので気をつけたいと思っています。
一方、男性の性の欲求は若くて健康である場合、そのままにしておくと強く出る傾向があります。その強さは過去の偉人たちが認めるところであり、それを創造的な活動に転換することではじめて世の中を良くする仕事や勉強ができます。
ナポレオン・ヒル博士が指摘するように、偉人はこのようなエネルギー転換を意識的に行った人ばかりです。たとえば、宮沢賢治氏は厳格な性の禁欲主義者でした。
ここでエネルギーをどう転換するのかが問題です。手順のような記述は書物に記載されていません。したがって、自分で注意して体内にエネルギーを循環させるよりほかありません。性エネルギーは年齢が上がれば自然と収まってくるとされるのですが、若いうちから体内を循環させる方法を自分なりに習得しないと凡人で終わってしまいます。50歳を超えて性エネルギーが弱っている段階で禁欲しても残念ながらたいした意味を持ちません。
この性のエネルギーが高まり始めるのは中学校2年生頃からです。小学生よりも性のエネルギーが高まってきた頃の方が、能力が飛躍的に高まります。中学生、高校生で何をやっても自分で納得のいく結果を残せるのは、このエネルギーを活用した場合です。受験で1年、2年浪人したとしても、次々と新しい知識が頭に入ります。仮に一流大学に合格できなくても、自分では天才的な頭脳と思えるほどの力が内から湧き出てきます。すばらしい性のエネルギーです。
この時期にエネルギーを無駄にしないで節制した男子生徒は、明らかに女子生徒より大きな成果を上げます。それは生命エネルギーの偉大な力です。
それでも受験は特殊な能力を筆記試験で測定するだけの内容であり、一流大学に入れたかどうかは問題ではありません。自分の手ごたえが大切で、紙の試験だけできて平凡な人はいくらでも存在します。
神童といわれながら20歳を過ぎてただの人になってしまうのは性エネルギーを無駄にしてしまうからです。間違いありません。本当は天才だった人も、跡形もなく落ちぶれてしまいます。そのような意味では怖いエネルギーです。
男性は生涯にわたって性エネルギーを温存しなければなりません。あえて金額に換算すれば、1億円の資産を持っているのと同じくらい大切です。それほど人生を決定づける要素です。
しかしながら、若干の弊害があります。女性への関心が失われるため未婚率が高まることです。日本の男性全員が実践したら少子化どころの話ではありません。ただし、その心配は少しもありません。長期にわたる禁欲は99.9%以上の男性が実践できないからです。それくらい高度な精神力が必要です。また、続けていると生殖器の機能が確実に落ちてきますので、何を優先するのかを考える必要性が生じます。場合によっては結婚をあきらめる人も出てきます。
さらにいえば、婚前交渉はエネルギーの損失でしかありません。本当の愛は肉欲を超えた次元にあるからです。特に高級な霊界からみれば、結婚前の肉体の交わりには何の意味もないでしょう。
突き詰めれば、食と性の禁欲しかありません。二つとも楽しんでいたら動物以下の存在に堕落します。動物たちは好きな相手といつもくっついているわけではありません。性欲のバイオリズムのなかで適度な関係を保っています。ところが人間はどうでしょうか。慎み深いことは大変な美点であり、これは宗教とは何の関係もなく実践できます。道のりは果てしなく遠く厳しいです。そして、何が正しいのかは自分で検証しながら進めなければなりません。他人のいい加減な体験談などは害にしかなりません。余計な情報を発信している人ほど、自分では実践していません。
本ブログでいう内容も筆者が考える禁欲であり、自分のスタイルを経験を通じて確立することが求められます。
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